ビタミンB2はリボフラビンと称される黄色の有機化合物で、水溶性ビタミンです。

働き

リボフラビンは生体内では、リン酸が結合したフラビンモノヌクレオチド(FMN)とFMNにAMPが結合したフラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)の形で存在します。小腸で吸収され体内に取り込まれ、FMNやFADに変換されて、糖質、たんぱく質、脂質、特に脂質のエネルギー産生の代謝に補酵素として働きます。老化の一因とされる過酸化脂質を分解する働きもあります。発育促進に重要な役割を果たすので発育のビタミンとも言われています。皮膚、粘膜、髪、爪などの再生にも関与しています。

不足による病気

成長期の子どもの場合は、ビタミンB2が不足すると成長障害を起こします。エネルギー消費量が多い多い子どもやスポーツする人などは不足に注意する必要があります。皮膚や粘膜を正常に保つことにも関係していますので、不足すると口内炎、口角炎、舌炎、脂漏性皮膚炎、結膜炎、角膜炎などをおこします。

多く含む食品 

1日のビタミンB2の摂取推奨量は成人男性では1.5~1.6mg、成人女性では1.2mgです。うなぎなどの魚介類、豚肉などの肉類、乳類、卵類などの動物性食品、納豆などの豆類、藻類、野菜類、種実類などの植物性食品に多く含まれています。

薬剤とサプリメント

ビタミンB2製剤の経口薬(商品名:ハイボン錠20mgなど)や注射薬(商品名:フラビタン注射液10mgなど)が、ビタミンB2欠乏による皮膚、口腔内、眼疾患の治療、消耗性疾患、妊娠授乳婦など食事からの摂取が不十分の際の補給、点眼薬(商品名:フラビタン点眼液 0.05%など)が、角膜炎、眼瞼炎の治療、肝臓エキスとの配合製剤の注射薬(商品名:アデラビン9号注2mL)が、慢性肝疾患における肝機能の改善などに用いられています。現在、原薬の製造中止により多くは販売中止になっています。サプリメントは妊娠授乳期の女性や食事量の少ない人や脂肪分を多くとる人などに勧められます。